子共3人　孫3人　父90歳(要介護5)　母85歳　家で父を介護してくれています。

介護の仕事に携わって13年になります。

特別養護老人ホーム・訪問介護・デイサービス・サービス付高齢者住宅の介護職を経て、現在は有料老人ホームの相談員をしています。介護職から相談員に転職した理由は、2025年の団塊の世代が後期高齢者により2,200万人が75歳になるという現実がそこまで来ているという危機感からです。

「今のままの介護をしているとどうなってしまうの？」・・・サービス付高齢者住宅には比較的元気な高齢者の方が入居されます。施設側の職員の立場としては、転倒されてはいけない、感染症が広がってはいけない等、様々な理由から生活に制限を作ってしまいます。実際に家族から訴訟も多くあるため、そのような状況になってしまうのです。元気な高齢者の力を奪ってしまっている、元気ではないお年寄りを作ってしまっている。そんな危機感を感じていました。これからは元気なお年寄りを増やしていかないと！国民全体の意識を変えていかないと！そんな仕事をしなければと思いました。

そこで考えたのが「介護付き旅行を広める」ということです。子供は外でバリバリ働いてお金を稼ぐ。親は施設で安心した生活。でも預けっぱなしではダメ！施設入居当初は、まめに顔を出そうと思っていても、同じ景色・・・同じ会話・・・刺激が減っていき・・・訪問の回数も減っていく・・・？心の中は寂しくなっていく・・・子も親も・・・親子の絆を深めていただくお手伝いがしたいです。それが可能になる一つとして介護士がサポートする旅行やお出かけです。日本全国に広めていきたいと思っています。すでに多くの介護旅行の会社があるのですが、あまり世間に認知されていないようです。介護士の私自身も介護付き旅行の事をあまり知らなかったのです。私の個々の中では、ハードな仕事や毎日の生活に追われて父の介護を母に任せっきりにしていることを、申し訳ないと思っています。母はヘルパーさんのお力を借りて父の介護を一生懸命取り組んでくれています。ヘルパーさんのとの関係は両親にとって、とても良い刺激になっているようです。訪問介護、デイサービス、出張整体師さん達と関りを楽しんでくれています。

昨年、両親と姉と私の4人で近くの温泉に一泊旅行に行きました。お部屋には展望のよい家族風呂があり、父のお風呂介助をして、入浴後は両親共々お昼寝しました。お昼寝している間に、姉妹二人でゆっくり温泉に入り思い出話に花を咲かせて楽しい時間を堪能しました。父も母も姉もとても喜んでくれました。でも一番うれしかったのは私や姉だったと思います。日頃できていない親孝行ごっこをさせてもらえたこと。申し訳ない気持ちも持っていたので、少し心が軽くなりました。また、旅行にいこうねと家族で約束。父も次の旅行に向けてリハビリを頑張ってくれています。私も仕事頑張る目標が出来ました。私みたいな思いをお持ちの方は多いのではないかと考えます。介護付き旅行を広める。バリバリ働いている私たちの世代に広めていきたいです。

「親孝行のお手伝いをしたい」「そして日本を元気にしたい」と考えています。